その他に、唾液、食べ物、胃液などが知らず知らずのうちに、気管支、気管に入りこみ、少しずつ炎症が肺全体に広がっていく。この慢性型も怖い。睡眠中に細菌を含んだ唾液を飲み込んでいることもある。睡眠薬、鎮静剤を使用している人は、睡眠中にそうなりがちだそうです。私はこれだったのかもしれない。

そういえば、私の場合、いつからだったか、飲食していると、咳き込むことが多くなり、「ごほんごほん」と、力を入れて吐き出そうとしたことが増えていたような気がします。

慢性化した誤嚥性肺炎で肺が痛み、そこをウイルスにつけこまれる。コロナに感染し、慢性の誤嚥性肺炎がもともと存在していたため、急性肺炎となり、あっという間に重症化したのかもしれない。

私の周辺で、「コロナにはかかった。軽症で済んだ」という友人、知人が何人かおります。私の場合は、慢性の誤嚥性肺炎の下地があったから重症化した。そういう解釈もあり得ましょう。

病院で嚥下機能の検査をしてくれました。お粥、ご飯、ヨーグルト、ミカンなど数種類の食べ物をそれぞれ消化しながら飲み込むのを、レントゲン装置で観察し、嚥下能力の強弱を調べる。結果は「嚥下機能の低下がみられる」として、誤嚥防止法の指導を受けました。

「食事では、よくかみ小分けにしてごくんごくんと飲み込む」、「飲み込む時は、舌の上、奥に乗せ、膝あたりに目をやりながら飲み込む」、「歯磨き、うがいはこまめに行い、義歯はよく洗浄しておく」、「味噌汁、スープ、ジュースなど水分の多いものは、『とろみ』を加えておく」。こんな指導を受けました。喉ごしに一気に飲み下すのはよくないそうです。

編集部より:このブログは「新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ」2024年6月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、中村氏のブログをご覧ください。