私は毎朝、朝刊社会面の死亡記事に目を通します。何歳くらいの誰が亡くなったかを知るためです。死因に誤嚥性肺炎という表記がしばしば目につくようになりました。以前は、あまり見かけなかった表記です。特に80代前後に人の死因に目立つ。
急に誤嚥性肺炎が増えたのではなく、医療記事などでも誤嚥性肺炎が題材になることが多く、死亡記事で漠然と、肺炎、心不全という表記ではなく、誤嚥性肺炎と明記する。いいことです。
私がコロナウィルスによる急性肺炎で救急車で搬送され、緊急入院し、治療を受けていますと、医師、看護士が「この人には、誤嚥性肺炎の兆候があったのかもしれない」と、話をしているのを耳にしました。「えっ、私が誤嚥性肺炎なんて。違うな」と、思いました。
10年以上も前、会社の会長が誤嚥性肺炎でなくなり、「ゴボウを誤飲して肺炎を起こしたらしい」という情報が社内に流れました。それ以来、誤嚥性肺炎はやや大きな食べ物の塊を誤飲して急激に起きる。つまり急性によるものとばかり、思い込んできました。
違うのですね。急性の場合も、すぐに症状が現れるのではなく、数時間か数日かけて、胸痛、発熱、咳、呼吸困難、痰などに襲われる。