これにより、エスプレッソ1mlあたり最大4.2mgものカフェインが含まれます。これは一般的なドリップ形式の6倍に相当します。
では、苦くて濃いエスプレッソを飲むことが、私たちを一番覚醒させるのでしょうか?
答えは「No」です。
なぜなら、コーヒー一杯分で考えると、エスプレッソのカフェイン量は1位ではないからです。
エスプレッソは小さなカップに少量で提供されるため、一度に摂取できるカフェイン量はそこまで多くないのです。
「目覚めに効く最高の一杯」は水出しコーヒーだった
コーヒー一杯当たりのカフェイン含有量が最も多いのは、エスプレッソではなく、「水出しコーヒー」です。
水出しコーヒーは、冷水や常温水でじっくりと抽出したコーヒーでコールドブリューとも呼ばれます。
水出しコーヒー一杯(120ml)には、149mgものカフェインが含まれており、これは他の淹れ方と比較して1.5~2倍の含有量になります。
では、どうして水出しコーヒーには多くのカフェインが含まれているのでしょうか?
実は水出しコーヒーは、一杯分を用意するために、他の抽出方法よりも多くのコーヒー豆を使っているのです。
たくさんのコーヒー豆を使い、時間をかけて水出しする手法がカフェイン量を高めていたのです。
ちなみに「コーヒー豆1gあたり、どれだけのカフェインが得られるか」という抽出効率の観点では、淹れ方によって大きな違いはありません。
エスプレッソはコーヒー豆1gあたりカフェイン10.5mg、他のほとんどの方法はカフェイン9.7~10.2mgです。
唯一の例外はフレンチプレス(金属フィルターとポットが一体化した抽出器具を使用)であり、コーヒー豆1gあたりカフェイン6.9mgと、一番効率が悪くなります。