佳境を迎える2024明治安田J1リーグ。J1初挑戦となった町田ゼルビアの躍進や、2012年の昇格後初めてJ2への降格が決定したサガン鳥栖など、多くの話題で盛り上がった今季もいよいよ終幕が見えてきた。
今年はU-23日本代表がAFC U-23アジアカップで優勝。パリ五輪でもグループリーグを全勝で突破するなど、日本サッカーの次代を担う選手たちが国際大会で存在感を見せた。また、A代表でも9月と10月に行われたFIFAワールドカップ26(北中米ワールドカップ)アジア最終予選にパリ五輪で活躍したDF高井幸大(川崎フロンターレ)やDF関根大輝(柏レイソル)、町田の躍進を支える大卒ルーキーのDF望月ヘンリー海輝といった選手が初招集され、若手選手に注目が集まるシーズンとなっている。
だが、今なお代表へ招集され続けるDF長友佑都(FC東京)やJ1連覇を狙うヴィッセル神戸のFW大迫勇也といったベテランたちも若手に負けず劣らずの活躍を見せている。そして、そのベテランたちよりもさらに上の世代、40歳を超えた選手たちもまた豊富な経験を武器に存在感を放っている。ここでは、今季のJ1リーグで輝きを放つ40代の選手を3名紹介していく。
中島裕希(町田ゼルビア)
昨2023シーズン、クラブ史上初のJ2優勝とJ1昇格を決めた町田ゼルビア。今季はJ1初挑戦ながらも序盤戦から上位争いを繰り広げ、この終盤に来ても3位で優勝争いを演じている。そんな町田を2016シーズンから長く支えてきたのがFW中島裕希だ。加入初年度から2桁ゴールをマークし、続く2017~2018シーズンも2桁ゴールを挙げてチームの攻撃を牽引。残念ながら2022シーズン以降は出場機会を徐々に減らしているが、出場すればゴールへの期待感を漂わせている。今季も序盤は出番がなかったが、第30節以降は毎試合スタメンあるいはベンチ入りを果たし、リーグ戦5試合で1ゴール1アシストと結果も残している。後半戦に入ってチームの勝ち点が伸び悩む中での起用は、昨季よりチームを率いる黒田剛監督からの信頼の表れとも言えよう。