今回、1993年の小沢代表幹事の役割を果たす可能性があるのは、国民民主党の玉木代表である。政策的にも立民とは近いので、国民が維新と立民を仲介すれば3党で214議席。少数与党だが、連立すれば自民党より多くなる。

しかし立民党には安保法制や憲法改正に反対する極左勢力が残っており、これが国民民主とまとまれない原因になってきた。また支持者の平均年齢が自民党より高い立民が、社会保障改革で現役世代に重点を置く維新と歩調を合わせられるだろうか。維新は今回大敗し、馬場代表が辞任を迫られているので当事者能力がない。

もう一つは参議院である。こちらは自民・公明で140議席と安定多数なので、衆議院で非自民が政権をつくっても、衆参のねじれで国会運営は困難になるが、これも政権に求心力があれば乗り超えられる。

数の上では非自民連立政権は可能だが、政策調整がうまく行かないと、細川・羽田政権のように10ヶ月で空中分解してしまう。特別国会までに党首会談などで調整し、合意形成して政策協定を結ぶべきだ。