Jリーグの試合球 写真:Getty Images

 明治安田JリーグはJ1からJ3で2024シーズン終盤を迎え、残留や昇格、優勝争いが激化している。シーズンが終わりを迎える時期が近づくにあたって、来2025シーズンに向けての契約交渉など、既に話合いを行っている選手、スタッフもいるだろう。

 そんな中、合同会社BeAT代表で東海社会人リーグ1部の岳南Fモスペリオでスポーツダイレクターを務める深澤佑介氏が、Jリーグクラブと選手・スタッフとの契約事情の裏側を明かしている。10月28日、同氏は自身のXに「サッカー界の歪な契約期間」と添えて以下のように投稿。選手やスタッフの報酬の未払い期間があることへの問題提起をした。

 「Jリーグのクラブでは基本的に選手もスタッフも2月1日契約開始で1月31日終了。でも実際の活動としては12月終了の1月から新チーム指導がトップもアカデミーも一般的。1月の活動は前契約を残しながら新契約先の仕事をするのが暗黙の了解になっているけど、当然移籍する人もいる中で1月には前年契約残ったまま移籍先で働いていることになる」

 「人によってはクラブから12月末で無理やり支払いを終了させられて、1月は無報酬で働くケースも。 元々は天皇杯など1月にも前年チームでの試合があったことによる契約期間の設定が、そのまま慣習で続いているけど、結構問題なのではと思っている。 Jリーグのシーズン移行により、この期間も見直しが入るとは思うけど、この件だけでなく『慣習』というだけで思考停止状態が何十年も続いてるケースって結構ある気がしている」

 日本サッカー協会の定めによると、Jリーグクラブは選手と1月1日から1月31日までに満了とする契約を締結している場合、新たな契約交渉は12月31日までに行い、シーズン終了の5日後までに新たな契約を締結する意思表示をする必要がある。

 また、関係者によると、契約満了の場合は契約期間満了日の前年の11月30日(つまり1月末で契約が切れる場合は2ヶ月前)までにそれを伝えなくてはならないという。これは選手が次のクラブを探す時間を確保する必要があるためとのこと。