株式が債券化するかどうかを定めるのはやはり決算ということになるが、EPSコンセンサスが直近でやや下げ止まったことで、ロールアップ込みのフォワードEPSは横ばいから再び少し上昇し始めた。
決算期はようやくGAFAMと大手半導体の週になった。絶対値ではS&P 500もナスダックも過去最高値圏であるが、ナスダックは長らくS&P 500をアンダーパフォームしておりGAFAM決算に前のめりになっているイメージもあまり付かない(TSLAの決算リアクションもそのポジショニングを示唆する)。
一方、決算日の個別銘柄の値動きは例年よりも大きいことにも要注意である。ここを通過すれば自社株買いブラックアウト期間が明け、また年末に向けたシーズナリティも大きく改善する。一方、大統領選の投開票がいよいよ翌週に近づいており、振り落としにも要注意となる。
NAAIMは依然それなりに慎重であり、GSのセンチメントもあまり楽観化しない。インサイダーの売りはやや厚くなっており、こちらはベア材料となる。
テクニカルには週足の下ヒゲ陽線期間が中断されたことで5878がレジスタンスとなる。特に金曜の値動きはそれを確認した。
もちろん週が明けて調整の雰囲気があっさり中断し、5878があっさり突破されたらいよいよ6000が見えてくるが、それが実際に起きるまで引続き週足チャートは小休止を示唆する。ヘッドラインが多い二週間となる中、長期金利が更に上昇すれば明瞭にオッズが悪化するが、そうでなければ基本的に個別決算への過剰反応は受け流す方向性でよいと思われる。
大統領選通過後に改めて上値を追い掛けることになっても大して悔しくない位置にはいるので、引続き振り落とされないようにリスクを抑えたいところである。
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編集部より:この記事は、個人投資家Shen氏のブログ「炭鉱のカナリア、炭鉱の龍」2024年10月27日の記事を転載させていただきました。