映画『ターミネーター』が公開されてから、ちょうど40年が経つ。自己認識を持った機械が引き起こす核戦争、人類と機械の壮絶な戦い…。映画の世界は、もはやSFではなくなりつつあるのかもしれない。

ターミネーターは実現可能? 専門家が語る「AIの脅威」

 映画『ターミネーター』に登場する殺人ロボット「ターミネーター」は、人間そっくりの外見を持ち、強力な武器と金属製の骨格で武装している。

 データ分析企業JMANグループのナタリー・クランプ氏は、「ターミネーターのようなロボットが現実世界に登場することは可能だが、幸いなことに、私たちの生きている間には起こりそうにない」と語る。

 クランプ氏によると、現時点では人間型ロボットよりも、ドローンや自動運転車など、すでに広く普及している機械の方が、より現実的な脅威だという。

 バーミンガム大学のマーク・リー教授は、「ターミネーターのような黙示録が起こるとすれば、それは、国家防衛の制御をAIに委ねるほど愚かな政府が現れた時だろう」と語る。

 リー教授もまた、人間型ロボットよりも強力なアルゴリズムを搭載したAIシステムの方が、より差し迫った脅威だと考えている。