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令和2年のデータでは危険運転の判決が約300件
『危険運転』か『過失運転』かで大きく分かれる
令和2年のデータでは危険運転の判決が約300件
法務省が公開している犯罪白書によると、令和2年に交通事件により通常第一審で懲役または禁錮を言い渡された有罪人員の数は9282件でした。
懲役刑、禁錮刑、いずれも刑務所で身柄を拘禁されますが、刑の一部に執行猶予がついた場合は、執行猶予の期間だけ刑務所での拘禁が差し引かれ、全部に執行猶予がついた場合は直ちに刑務所に入るということはなくなります。
前述の有罪人員9282件のうち、執行猶予なく実刑になったのは約10%の991件で、ほとんどに全部執行猶予がついていますが、罪名によってその割合は異なっています。
“刑務所行き”となりやすいのはどの罪なのでしょうか。
『危険運転』か『過失運転』かで大きく分かれる
罪名 | 総数 |
---|---|
危険運転致傷 | 247 |
危険運転致死 | 21 |
無免許危険運転致傷(6条1項) | 21 |
無免許危険運転致傷(6条2項) | 7 |
無免許危険運転致死(6条2項) | 0 |
過失運転致傷 | 2,337 |
過失運転致死 | 1,071 |
過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱 | 45 |
過失運転致死アルコール等影響発覚免脱 | 2 |
無免許過失運転致傷 | 474 |
無免許過失運転致死 | 5 |
無免許過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱 | 1 |
無免許過失運転致死アルコール等影響発覚免脱 | 0 |
含まれる罪名 | 総数 | 実刑(一部執行猶予含む) | 全部執行猶予 | 実刑執行割合 |
---|---|---|---|---|
危険運転 | 296 | 55 | 242 | 18.58% |
過失運転 | 3935 | 196 | 3,739 | 4.98% |
無免許 | 508 | 103 | 405 | 20.28% |
アルコール等影響発覚免脱 | 48 | 5 | 43 | 10.42% |
致死 | 1099 | 95 | 1004 | 8.64% |
致傷 | 3132 | 156 | 2,977 | 4.98% |
道交違反 | 5051 | 800 | 3646 | 15.84% |