また他者の生活が垣間見えたり、成功を目の当たりにする場合もあり、これが自身の状況との比較によって不安を生む可能性が指摘されています。

こうした問題は、どのコンテンツでも起こりうることですが、短い動画を介して、短いスパンで大量に目にしていくことで、自身に対する不安感を増大させる恐れがあるというのです。

また、動画視聴に時間を使いすぎると、後になって有効に時間を利用できなかったという焦燥感を感じる人もおり、これも不安感の増大に関与しています。

なにより、短い動画を連続して視聴していく行為は、考えているよりも精神的な疲労感を蓄積させやすいため、暇つぶしや満足感を得るために見ていたつもりでも、気付いたらひどく疲れていてネガティブな思考に陥りやすい状態になっている場合も多いようです。

自分では楽しんでいるつもりなのに、自覚なく不安感を増大させていると言われると、少し恐ろしい感じがしますね。

そのため研究者らは、ショート動画中毒を解消して、生活の質を維持するために何らかの対策を講じる必要があると考えています。

ショート動画の視聴を減らすには?

ショート動画中毒を回避する一番の方法は当然ながら「見るのをやめること」ですが、それで簡単にやめられるなら苦労はしませんよね。

そこでショート動画の視聴を回避するいくつかのコツが挙げられます。

まずはTikTokやInstagram、YouTubeなど、ショート動画を提供しているプラットフォームのインストールを絞ることです。

やはりSNSをすべてインストールしていれば、それだけショート動画に触れる機会は多くなります。

友人とのコミュニケーションや情報収集に最低限必要なSNSだけを残して、あとは削除する方がいいでしょう。

それからSNSを削除するのが無理な場合は「非表示」や「チャンネルをおすすめしない」「アプリの通知オフ」といった機能を有効活用することです。