鈴木さんは以前はNTTに勤務しており、実家に戻ってキャビア事業を手掛けるまだ30代の若者です。

国内で生産されているキャビアは海外の加工されたものと遜色ありません。しかも、海外ものはパストライズと呼ばれる60度で20分間湯煎をし、低温殺菌がなされています。国内産はフレッシュキャビアと呼ばれる低温殺菌処理や高塩分処理をせず、塩漬けしたのみのものも味わえるのがメリットです。

チョウザメはエサ代があまりかからず、高値で出荷できるので利益率は高いのですが、3年経たないとオスとメスの区別がつかず、卵を持つようになるのに7年から8年かかるとされており、他の魚の養殖に比べ時間がかかるのがデメリットです。

資金化するのに時間がかかることから金融機関からの融資などが受けにくく、資金面の制約から規模の拡大がしにくいという悩みを聞きました。

そこで私が主宰する投資家コミュニティ資産設計実践会が何か協力することはできないかと、色々と知恵を絞っています。

キャビア投資と聞くといかにも怪しげな話に聞こえますが、後継者がいないままどんどん衰退していく日本の第一次産業を資金面でサポートできれば投資のリターンだけではなく社会貢献にもなります。

東京で鈴木さんが育てたチョウザメを解体してフレッシュキャビアを食べるイベントに参加させてもらいましたが、新鮮でとても美味しかったです。国内のキャビアの認知度が上がって、もっと身近な存在になって欲しいと思います。

編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年4月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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