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黒坂岳央です。

「常識を疑え! 影響力のある人の話を鵜呑みにするな!」

あちこちで見る主張である。この考え方自体は確かに正しい。言われたままをそのまま鵜呑みにする人は悪意のある人に騙されたり、相手にその意図がなくても間違った主張で損をしてしまうこともある。

歴史的な偉人、学者は常識を疑ったことで世紀の発見やイノベーションを起こしてきた。だが、疑り深さは思っても見せてはいけないと思っている。

「疑り深い人」はこんな感じ

記事や動画を出していると、それを見た人からコメントをもらうことがある。称賛の声の他にも「証拠を見せてください」といったことを言われることもある。

昔は指摘を受けると慌てて律儀に証拠を見せて必死に疑いを晴らしていたこともあった。最近は「おそらく、ソース出せという人が出てくるだろう」と思ったら最初から先回りして信頼に足る根拠を見せるようにしている。だが、それでも時に驚くほどの猜疑心を顕にする人と対峙することがある。

たとえば自分が書籍を読んで素晴らしいと感じたことを話すと「あなたは本当にちゃんとお金を出してその本を読んだのですか?購入画面を見せてください!」といった指摘を受けることがある。どうやら無料で公開されている記事や動画をつまみ食いして即席で作った「エアプ」を疑われたのだろう。

ハッキリ断言するが、紹介する作品はすべて代金を払って自分で良いと思ったものだけを取り上げている。正直、そこを疑う意味があるのか?と不思議に思う。ちゃんと自分で読まなければ、内容は薄っぺらく、他者レビューの焼き直しになるので、作品をよく知る人が見ればそんな稚拙な行いはたちどころにバレることをよく理解している。自分は視聴する人を甘く見ていない、むしろかなり慎重に考える質でありそのようなムダなリスクを取ることを好まない。

また、そもそもの話で自分自身で楽しむのが第一義的な目的であり、自分が「素晴らしい!みんなにも知ってもらいたい」と思ったものだけを紹介するスタンスというのもある。