正義のために戦うといっても、時にはお金や権力で「黒を白にしよう」とする人たちとの戦いは、容易ではない。純粋な科学の問題のはずなのに、感情や人間の欲得が絡んでくると、竹を割ったようにすっきりとはいかないものである。
「A witness, then a target」(証人から標的へ)では証人として頻回に証言していた研究者が、大学から突然辞職を迫られた話が綴られていた。どこかからの告発に端を発するものだが、調査の結果、悪意に満ちた真実を捻じ曲げた告発であることが明らかになり、一件落着するのだが、人の悪意はどこに潜んでいるのかわからないので怖い。
「バカにバカと言う」と、パワハラと言われる時代を生き抜くのは昭和人間には難しい。報道される案件でも、年配者は「時代錯誤の人」とか「時代の潮流をわかっていない人」という烙印を押されている。
テレビで常に多様性を強調している若いコメンテーターが、年配の考えを多様性以下の価値観で切り捨てると強い違和感を覚えるのは私だけなのか? 二階・元幹事長の「お前もその歳くるんだよ。バカヤロー」にどことなく共感を覚えてしまった自分が怖い!
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編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2024年4月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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