意識とは何でしょうか?
アメリカのウェルズリー大学(Wellsely)で行われた研究により、脳における意識の基盤が量子的なものであるとする「量子意識理論」を支持する結果が発表されました。
量子意識理論では、意識の本質はニューロン内部の「微小管」とよばれる細い繊維の量子振動であるとされており、量子的な振動がニューロンの電気信号パターンに大きな影響を与えると考えられています。
今回の研究では、量子的振動の「巣」と考えられている微小管に結合して保護する化学物質を加えた場合、麻酔薬によって意識を失うまでの時間が大幅に遅くなることが示されています。
古典的な理解では微小管タンパク質の保護がなぜ麻酔薬への抵抗力につながるかを上手く説明できません。
量子意識理論は30年前は奇妙な仮説に過ぎませんでしたが、ここ十数年で検証が進み、急激に勢いを増してきています。
研究者たちはプレスリリースにて「心が量子現象であると認められるようになれば、私たちは新しい時代に入るだろう」と述べています。
加熱する量子意識研究の最前線は今、どうなっているのでしょうか?
研究内容の詳細は2024年8月15日に『eNeuro』にて公開されました。
目次
- 量子意識理論とは何か?
- 量子現象の「巣」を保護すると麻酔に抵抗できる
量子意識理論とは何か?
意識がある、あるいは意識がないとは、どういうことなのでしょうか?
「我思う、ゆえに我あり」との言葉を残したデカルトは、自分を含めた世界の全てが虚構であっても、そう疑っている今現在の「この意識」は本物であると述べています。
意識の証明は他の誰からもできなくても、自分自身が証明してくれるとする心強い言葉だと言えるでしょう。
この言葉をより簡易で、より意識にフォーカスして書き直すならば
「意識はある、だって私が意識を感じるから」