株式会社マイナビは、「エッセンシャルワーカー(看護・介護・保育)に関する調査」の結果を公表しました。

対象は、2022年以前から同じ職種で働いている、20~59歳の看護・介護・保育職および一般会社員の男女です。

エッセンシャルワーカーの賃上げの現状

今回の調査によると、エッセンシャルワーカーおよび一般会社員で「直近1年間の賃金のベースアップがあった」という回答は、各業種で約14~19%と大きな差はありませんでした。

一方で、具体的な金額に関しては、エッセンシャルワーカーが平均6,831円であるのに対し、一般会社員が17,689円と1万円以上の差が開く結果となったようです。

また、「働きに見合うと思う年収額と現実の年収額」を尋ねる設問では、エッセンシャルワーカーの「働きに見合うと思う年収額」が平均548万円であったのに対して、「現実の年収額」は平均414万円。理想と現実との間に約130万円のギャップがありました。

理想の年収額は、一般会社員と大差がないものの、現状の年収額には70万円の差があることから、理想とのギャップもエッセンシャルワーカーのほうが多く感じていることが判明しました。

仕事に対する満足度は高い傾向

理想の年収と現実の年収の差が大きく開いているエッセンシャルワーカーですが、仕事に対する充実感ややりがいを感じている人は約7割でした。

特に、保育職や看護職における満足度が高いようで、どちらも若い頃から目指す人が多い職であることが理由のひとつとして考えられるとのこと。

調査担当者によれば、政府はエッセンシャルワーカーの賃上げ方針を掲げているものの、あまり進んでいないのが現状だといいます。

今回の調査結果を受け、少子高齢化が進むなか、ますます重要になってくるエッセンシャルワーカーの「やりがい」と「賃金」のバランスを取るための状況改善が早期に必要であることを指摘しています。