一方、野党は、野党4党といわれる立民148、れいわ9、共産8、社民1、野党系無所属6で合計172だから、野党が勝ったとはいえない。
むしろ、維新38と国民28という中間勢力がキャスティングボードを握った状態というのが正しい。
維新や国民が与党入りするという可能性もあるが、問題は国民が41、維新に至っては163小選挙区で候補者を立てていることだ。
そうなると、次期総選挙区で選挙区調整するのは、維新は不可能だし、国民でも難しい。なにしろ、公明は11選挙区だけで候補者を立てているのである。
また、維新はこれまで公明と小選挙区で争うことを避けていたが、今回は積極的に立て、とくに大阪の四選挙区で公明に全勝してしまったので、連立入りには公明が難色を示すだろう。
さらに、公明が閣僚ポスト1だけで我慢しているので、複数を要求することも難しい。それに、普通に考えれば、自公は次期総選挙では復調して過半数を獲得する可能性が強いので連立入りしても居心地がいいわけでない。
逆に、立民がたとえば、玉木首相を条件に、非自民野党政権をたてたらどうなるかだが、共産やれいわとの同居は難しいから、立民、維新、国民を合計しても214で、しかも、参議院ではあいかわらず自公過半数だから、安定政権にならない。