つまり、自然環境でも雷のレーザー誘雷が効果的であると実証できたのです。

研究チームは、この結果が「レーザー避雷針の開発につながる」と述べています。

従来の避雷針にレーザー機能を追加し、雷雨が生じている期間だけ動作させることで、より効果的・効率的な避雷針となるわけです。

重要で精密な機器が集まっている空港やロケット発射施設、また大規模インフラにおいて重要な役割を果たすでしょう。

とはいえ現段階では、このレーザー誘雷が、稲妻をどの程度誘導できるのか正確には分かっていません。

これら未解明な部分も含め、今後より多くの実験が必要となるでしょう。

※この記事は2022年07月に掲載したものを再掲載しています。

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元論文

Laser-guided lightning
https://www.nature.com/articles/s41566-022-01139-z

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。