現代のテクノロジーに戸惑う日々

 ダダモ氏は、目覚めてすぐに母親に電話をかけようとしたが、手渡されたのは見たこともないスマートフォンだった。そして、母親が数年前に亡くなっていたことを知らされ、さらに大きなショックを受ける。

「こんなに長い時間が経っていたなんて、信じられなかった」と、ダダモ氏は当時の心境を語る。

 21世紀のテクノロジーの急速な進歩は、彼を畏怖の念に駆り立てた。GPSナビゲーションを見て、画面にローマの地図が表示され、音声で道案内をしてくれることに驚きを隠せない。

「『100メートル先を右折です』という音声を聞いた時の衝撃は、今でも忘れられない」と、ダダモ氏は振り返る。

5年間の昏睡から目覚めた男性、“39年分の記憶”が消えてしまう
(画像=画像は「Anomalien.com」より、『TOCANA』より 引用)