仕事というのは一度完全にやめてしまうと、なかなか復活することが難しくなる。油断すると何年もゴロゴロしてヒマに耐えながら肉体も精神も老化する地獄が待っている。なので、今の仕事が嫌でも何らかの仕事を用意しておくべきだ。

人生は何かを成すには短いが、何もしないにはあまりにも長過ぎる。

失敗2. 世間ズレ

退職して仕事をやめてしまうと、どんな人でも世間ズレする。これは思った以上に大きな問題だ。

定年退職だけでなく、資産運用などで成功してアーリーリタイアして何も仕事をしない人が社会とのつながりを失った結果、店員さんに横柄な態度を取るようになったり、口を開けば周囲を見下す発言をして周囲から人が離れていったという話はよく聞く。

また、テクノロジーや先端の情報は主に「仕事」という必要性に駆られて必死にキャッチアップしようと努力する性質がある。ところが仕事をやめてしまうと、この外圧がなくなってしまうので現役の頃の感覚のまま時が止まる、ということが起きる。

時々、お年寄りと話をするとまるで未だに昭和の高度経済成長期のような感覚のまま時が止まっているような人がいる。そこまでいかずとも、最新の情報がわからず、未だに強烈な円高、デフレ経済の感覚でおり、現在迎えている新たなインフレ経済に対応するための戦略を持っていないことは非常に多い。

世間ズレするとシンプルに時代の変化に取り残されて損をする。それだけでなく、世間ズレした人は周囲とうまくコミュニケーションが取れないので人が離れていく。世間ズレを防止するには、積極的に先端の情報を追い、新しいことに挑戦し続ける習慣が必要だ。そして一番いいのはなんといってもそれが求められる仕事を続けることだ。これ以上にいい薬はない。

失敗3. 健康

退職後は健康を害する人が非常に多い。害する、といっても積極的にジャンクフードを食べるという意味合いではなく、運動不足からくる衰えである。