キャリア通算17回のPKストップでチームを救ってきたGK川島永嗣(ジュビロ磐田)。これまで阻止したPKキッカーの顔ぶれがあまりにも豪華だと話題になり、ドイツのサッカーデータサイト『Transfermarkt』でも特集を組まれるほど。なかでも意外だったのは、川島がプロキャリアで初めてPKを阻止したのが、高い成功率を誇っていたMF遠藤保仁(現ガンバ大阪コーチ)の“コロコロPK”であったことだ。
2010年にはFIFAワールドカップ南アフリカ大会直前に行われたイングランド代表との親善試合で、ゴール左隅を狙いすましたMFフランク・ランパードのPKを右手1本でセーブ。また、2017年11月に行われたブラジル代表との親善試合でもFWネイマールのPKを右手1本で止めている。さらに2018年には当時フランス1部のFCメスに所属していた川島が、OGCニースFWマリオ・バロテッリのPKを阻止。他にも元メキシコ代表のハビエル・エルナンデスやタイ代表で過去にはサンフレッチェ広島や清水エスパルスでもプレーしたFWティーラシン・デーンダーなど、世界を代表する名プレーヤーたちの一撃を防いできた。
その中で、筆者が印象に残っているPKストップシーン4選を紹介する。
2009年7月1日:川崎フロンターレVSガンバ大阪(J1第10節)
PKキッカー:MF遠藤保仁(2023年引退)
当時川崎フロンターレに所属していた川島は、この試合をホームの等々力競技場(Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)で迎えた。前半はMF養父雄仁(現J2藤枝MYFCコーチ)のゴールで川崎が先制。後半7分、MF二川孝弘がペナルティエリア内で倒されPKを獲得したガンバ大阪は高いPK成功率を誇るMF遠藤保仁をキッカーに。誰もが同点に追いつかれると思ったが、右へ跳んだ川島がこれを完璧にセーブ。直後にも遠藤のフリーキックでG大阪がチャンスを迎えたが、ここでも川島の好セーブが光り試合は1-0で川崎が勝利した。