するとポータルサイト系のニュース一覧にあるように無味乾燥な「よく読まれたニュース」一覧では経済政治から文化芸能まで無秩序に並ぶので読み手が疲れてしまうのです。「うーん、この一覧、一応全部下までチェックしておかないと」という強迫観念であります。多分多くの皆様はヤフーのニュース欄をとりあえず一番下までスクロールしてあと右側の読まれたランキングに目を通し…ということをされていると思います。要はそこには80-90%の興味がないニュースに10%の読みたいニュースが隠されており、お宝さがしを毎回しなくてはならないわけです。しかもそこに到達するのに実に魅力的なタイトルの他の記事に思わず「ちょっとこの記事、覗いて見たいな」と浮気心を誘うものがあり私の行く手を阻みます。ようやく目的の記事にたどり着いたころには電車は目的地に到着し「時間切れ、終了!」、「マジ、もう読めなかったじゃないか」となるわけです。
我々はなぜ、ここまで情報に執着するようになったのでしょうか?芸能人の離婚話や興味ないスポーツの選手の話題は全部スルーするもリアルトークの際、「えー、ひろさん知らないの??」と言われるのです。これはネットニュースに限らず最近はコミュニティの出来事がSNS情報で展開されやすくなっています。その為、私のようにバンクーバーの日系コミュニティにどっぷりつかっていると確信していてもたまたまリアルで会話をすると「えー、マジ?知らなかった」という話ばかりで「オーマイガット、My name is 浦島太郎」だと自らの認識を変えざるを得ないのです。
そこで焦ってそのかすかな情報を基にあちらこちら調べて「あー、なるほど、そういうことなのね」とようやくキャッチアップできるのです。正直、SNS難民である私にとってこのリアルワールドでの裏付け調査はなかなか時間もエネルギーも必要だし、時としてビールをおごると言って誘い出して情報取得する必要もあり、金もかかるのです。