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「初めて乗った瞬間、びっくりしました。まずウォームアップ性がいい。え?こんなにすぐ暖まっちゃうの?ウォーマーかけてたっけ?って」と原田哲也さんが言えば
「そうそう、それとウェットグリップ。イジワルに設定されてたよね、あの水路。そこでブレーキングしてもちゃんと停まる。なんで?って感じだった」とは岡田忠之さん。
ふたりはMICHELINタイヤのアンバサダー。であると同時に、日本レース界のレジェンドでもある。
2024年春に発売が予定されている「POWER 6」と「POWER GP2」は、MICHELINがずっと目指している「オートバイを意のままに扱えるようになるタイヤ」を、さらに一歩進めたタイヤだ。
「POWER 6」は「POWER 5」の、「POWER GP2」は「POWER GP」の後継モデル。当然のように、タイヤに求められる5要素といわれるドライグリップ/ウェットグリップ/ウォームアップ/ハンドリング/ロングライフすべてのパフォーマンスアップを果たしている。
具体的にそれぞれのタイヤはどう進化したのか? タイヤ試乗会で実際に走ったインプレを紹介していこう。
低温時でもグリップするから 冬の早朝ツーリングでも安心!
ストリート向けスポーツタイヤ【MICHELIN POWER 6】
最初に試乗したのはPOWER 6。ポジショニングとしてはストリート向けスポーツタイヤ。開発のメインテーマはドライ&ウェット路面での安定したハンドリングをメインに、ウェットグリップ性を高め、高速安定性をあげているという。
試乗して驚いたのは、まずは低気温時のウォームアップ性だった。テストの日、試乗開始時刻は気温が10度を下回るコンディションで、走り出しには注意が必要な状況。通常ならば、低気温時に走り出すと、タイヤが硬い、表面が路面をフォローしていない不安さを感じるものだけれど、POWER 6はものの数分でグリップが感じられ、タイヤ用語でいう「フィーリングがある」状態まで持ち上がってくれた。
ストリート向けスポーツタイヤというと、たとえば冬の早朝にでもツーリングに出かけることがあるから、この暖まり性は実際の使う用途をきちんと想定した特性なのだと言える。
ワインディングを想定したテストコースでは、徐々にバンク角を増やしていくものの、すぐにフルバンクまで持ち込むことができる。ハンドリングの特性はクイックに動くというより、しっとりとした安定性のあるもので、直進状態は軽い手応えがあり、ハーフバンクからバンク角を深く取っていくと、バイクが安定していることがよくわかった。
直進状態の軽さはスピードが乗って行くにつれてタイヤの剛性が感じられて、カチッとした安心感がある。この「スピードによってフィーリングがかわる」というのも、高性能タイヤのキャラクターだろう。
さらに驚いたのはウェットグリップで、コースに設定されたウェットコースでのブレーキングではバイクの直立状態をきちんと維持できて短時間で止まることができたし、スラロームでも不安なくバイクを切り返すことができた。特にブレーキでは、何度かトライするうちに、躊躇なくABSが作動するまでブレーキングできた――こんな体験、初めてのことだった!
MICHELIN POWER 6
サイズラインナップ
POWER 6 | |
フロント | リヤ |
110/70ZR17(54W) | 140/70ZR17(66W) |
120/70ZR17(58W) | 150/60ZR17(66W) |
160/60ZR17(69W) | |
180/55ZR17(73W) | |
190/50ZR17(73W) | |
190/55ZR17(75W) | |
200/55ZR17(78W) | |
240/45ZR17(82W) |