持続可能な社会を実現するために、自然の力を借りていくことも重要だが、国土保全、生命や財産を守るためには不確実性の高い植物の力を過信しすぎるのも良くないと感じた。

4.国土保全を考える

海岸侵食は他のインフラとは異なり、一般市民や観光客にとって直接的に負の影響を与えることになる。そのため、行政だけで対処しようとするのではなく、海岸を保全することの重要性を周知し、多くの人を巻き込みながら海岸侵食対策を進めていくことが重要であると感じた。

その過程において、多くの人が国土保全に対して自分事として捉え、行動することでインフラへの理解の促進にも繋がるだろう。

【参考文献】

注1)国土交通省:気候変動を踏まえた侵食対策について(2024年6月2日)(参照日2024-08-19) 注2)国際協力事業団:インドネシア共和国バリ海岸緊急保全計画調査事前調査報告書,12 注3)国際協力機構,日本工営,国際航業,双葉測量設計:インドネシア国 バリ海岸保全事業(II)協力準備調査最終報告書,3 注4)静岡県交通基盤部静岡土木事務所HP:侵食・高潮事業の事業概要(参照日2024-08-19) 注5)神奈川県HP:茅ケ崎海岸侵食対策事業(参照日2024-08-19) 注6)山本吉道,Puangpet RATTANARAMA, Arjong NOPMUENG:マングローブ林による消波と侵食防止の効果評価法,土木学会論文集B2(海岸工学),71,No.2,pp.l_779-l_804,2015