この結果を受けて、バージニア大学の心理学者で研究主任のティモシー・ウィルソン(Timothy Wilson)氏は「男性にとって何もしないでいることは『お金を払ってでも避けたい』と事前に答えていた電気ショックを自らに与えてしまうほど苦痛を覚える時間と見られる」と話しています。
では一人で何もしないでいることが、電気ショックを自らに与えるほど嫌がられるのはなぜでしょうか。
その理由についてウィルソン氏らは、男性の多くが意味や目的が欠如している状態を嫌うからではないかと推測しています。
「男性は自発性を発揮できず、自分がコントロールしているという感覚が持てない環境を嫌っているのかもしれない」と同氏は述べています。
そのような状態に陥るくらいならば、たとえ痛かったり辛い経験だとしても、男性の多くは何らかの経験をすることを選ぶ傾向にあると考えられるのです。
もちろん、たった一人で何時間でも考え事に没頭できる人は男性にも女性にもたくさんいます。
しかし男性の多くは何もしないでジッとしていると、心の奥底の”冒険心”や”好奇心”がうずくのかもしれません。
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参考文献
Doing Something is Better Than Doing Nothing for Most People, Study Shows
https://news.virginia.edu/content/doing-something-better-doing-nothing-most-people-study-shows
Do people choose pain over boredom?
https://www.bbc.com/news/science-environment-28130690
元論文
Just think: The challenges of the disengaged mind
https://www.science.org/doi/10.1126/science.1250830