電離層の異常は地震発生の1時間前くらいに観測できる事象です。

1時間というと短いかもしれませんが、震源地直上の住民や津波が予想される地域の住民が避難するためには、貴重な時間と言えるでしょう。

ただこの貴重な時間をパニックを回避しつつ活用するには避難計画の見直しが必要になるかもしれません。

電離層観測による地震予知のシステムが普及するまでの間に、人間側の準備も進めていきたいものです。

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参考文献

時事ドットコムニュース
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024041900707&g=soc
京大ウィークス2024
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-03-01

元論文

A capacitive coupling model between the ionosphere and a fault layer in the crust with supercritical water
https://doi.org/10.34343/ijpest.2024.18.e01003

ライター

鎌田信也: 大学院では海洋物理を専攻し、その後プラントの基本設計、熱流動解析等に携わってきました。自然科学から工業、医療関係まで広くアンテナを張って身近で役に立つ情報を発信していきます。

編集者

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。