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私の事務所には、日々、献本の新刊が送られてきます。多くの本は、読了後にセミナー参加者や希望者に無償で配布しています。「読書術」の分野は私自身の関心領域でもあるので手元に置いているものもあります。

リモートワークが主流になった現在、読書人口が増えたという話をよく聞きます。「たくさんの本を読みたい」「たくさんの情報をインプットしたい」と、悩んでいるビジネスパーソンが増えているのです。

読書本の形態は5つに分類可能

ここ数十年を見ると、読書術に関する膨大な数の出版物が刊行されています。作家、ジャーナリストをはじめ、脳の専門家、速読術など、それぞれの読書術のプロが読書術を解説しているのです。しかし、読者からすればどの方法論が役立つのかわからないという状況なのでしょう。

私は読書の専門家が大切だと思っているポイントをまとめ、本を読む普遍的なノウハウを抽出し整理しようと考えました。そこで読書術関連の本の簡易分析をしてみました。一定程度の傾向を導き出すことを目的としています。

読書術の本はいくつかの視点で分けることが可能です。私は5分類に整理してみました。もちろん、細分化することも可能ですが、最初は大きなくくりにしたほうがわかりやすいでしょう。次の5つに分類できると考えました。

読書のスキルやテクニックを向上させるもの
読書の効果やメリットを紹介するもの
読書の速度や効率を高めるもの
読書の内容や理解度を深めるもの
読書の習慣や環境に焦点を当てたもの

読書術に関するこれらの本で共通しているのは、「読書は人生や仕事に役立つ」というメッセージです。どの本も実践的で具体的なアドバイスや例を多く用いており、読了後に読者が実践しやすいように構成されています。

著者自身に豊富なバックボーンと豊かな読書経験や知識がある点も同じくですが、それは読書術には専門性の高いスキルが必要になるからです。もし著者が、読者に信頼感や尊敬感を与えられる専門スキルを持ち得なければ著者としては成立しないでしょう。