『日本、国家ブランド指数で初の世界トップ その希望と課題』という記事を読んだ。
日経もごく稀にまともな記事を出す。我が国は、失われた30年を経てもGDPでずっと世界第3位をキープしてきた。今年ドイツに抜かれたけれど、為替のウェイトが大きいし、日本の資本配分は対外投資が大きい。対外純資産残高は30年以上連続して世界トップ。現在の日本の投資構造に対して、今や国内投資のみを見るGDPで評価し、海外投資のリターンを除外して評価しても仕方がない。
せっかくいい記事を出した時にいうのは少々アレだが、日経(だけじゃなく大手メディア全般だけど)が自分の商売の都合で散々「日本オワコン」を連呼したおかげで若者が本当に前途を悲観している。
少し前に靖国神社方面から九段下駅へ向けて歩いていたら、千鳥ヶ淵のあたりで、制服姿の女子高生2人組に追い越された。ボクを追い抜く一瞬聞こえた2人の会話は「この国に未来なんてあるわけないじゃん」と言うぞっとする言葉だった。何と言うか未来を憂いて、変えなくちゃとかそういう熱意すらこもっていない。ピシャリと冷たい言い方にホントにギョッとした。
この記事を見て「自画自賛ムーブで喜ぶな」みたいに思う人は用心すべき。いま問題なのはむしろ「自虐ムーブ」だ。本当に日本に未来がないと確信しているなら、行動で示せば良い。今すぐ未来のないこの国を出るべきではないか。安穏とこの国で暮らす人生設計を立てながらオワコン呼ばわりするのはダブルスタンダードだ。