「肩や背中が痛くなるのも当然だ、そう思い、やっと姿勢を直したいと思うようになるのです。私の娘が小学校に入学した頃、学校から『正しい姿勢』と書かれたプリントをもらってきました。そこには机に座る正しい姿勢がイラストで描かれていて、『背筋をピンッと伸ばす』『おなかにグー1個分のすき間を開ける』『両足を床につける』と書かれていました」(同)

では、このプリントで示された内容を実践すれば、良い姿勢になれるのでしょうか?答えはNOだと小幡さんは言います。

「理由はこのプリントには『良い姿勢の正解』が載っているだけだからです。私たちは『正しい姿勢』を知ってはいても、『どうしたら正しい姿勢になれるか』を教えてもらってはいません。 そして、姿勢の正し方を学ぶ機会がないまま、ほとんどの人が姿勢について悩み続けることになるのです」(小幡さん)

まずは自分のタイプを知ること

私は高身長の部類にはいるので、ねこ背にならないために鏡を見る習慣をつけています。鏡を頻繁に見ることで自分の姿勢が視覚にインプットされます。姿勢が悪ければ、姿勢を治すための作業を施すものです。

ねこ背の場合、感覚的に姿勢がよくなったと感じても、実は良くなっていないケースが少なくありません。ねこ背の人にとっての楽な姿勢というのは 形状記憶されています。その形状記憶が完全に書き換えられていないうちは、鏡を見る習慣が必要だと考えています。

姿勢がよくなっているかどうかチェックすることが大切なので、毎日、定期的に鏡を見て自分の姿勢を確認しましょう。私も毎日、鏡の前に横向きに立って、骨盤の位置や、背骨のカーブなどチェックしています。

身体のことは「見える化」したほうがわかりやすいものです。たとえば、メタボであれば、すぐに認識できますが、ねこ背というのはわかりにくいものです。また、ねこ背を認識しただけでは治りません。ねこ背は、生活習慣による影響が大きいことから、自分のタイプを知り、適切な姿勢をとることが必要です。

仕事は第一印象が重要であることは言うまでもありません。この機会に、ねこ背を治すストレッチも試してみましょう。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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