■電池を飲むと体に恐ろしい異変が…
消費者庁「国民生活センター」では、以前より乳幼児のボタン電池の誤飲に対し、警鐘を鳴らしている。
2014年の報告を見ると、消費者庁には「子供のボタン電池の誤飲」に関する事故情報が、2010年4月から14年3月末の間に、 90件以上寄せられていたことが判明。さらに、内11件は入院に繋がる事例となった。
誤飲の危険については、「(ボタン電池は)誤飲時に食道に留まり、 放電の影響によって短時間(わずか1時間)でも潰瘍ができて穴が開いてしまうなどの重篤な症状を生じることがあり、場合によっては死に至るなど大変危険です」と説明している。
電池を飲み込んだ際、消化管に接触した電池から電流が流れると、電気分解により電池の外側にアルカリ性の液体が作られ、短時間で消化管の壁に損傷が起こる。そのため、早く取り出さないと消化管に潰瘍ができたり、穴が開くなどの危険性があるのだ。
特に「コイン形のリチウム電池」は、平たく幅が広く、食道等に停滞しやすい上に、電池を使い切るまで他の電池より高い電圧を保持する特性があるため、誤飲した時の危険性はより高くなるという。
ボタン電池は玩具だけでなく、時計、タイマー、LEDライトなど、子供が簡単に手にできる様々な日用品に使われており、こうした製品で子供が遊んでいたことによる事故が、多数発生しているのだ。
そのため、国民生活センターでは「ボタン電池の危険性を認識し、 保管・廃棄方法に気を付けるとともに、ボタン電池が使われている製品の点検も行いましょう」と、呼びかけている。
今回のケースは「笑い話」で済んだが、電池を「フード」と認識するのは非常に危険。これを機に、しっかり覚えておこう。
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