まず、尖った形をしているにもかかわらず、少しの力を加えるだけで、ボールのように滑らかに、しかもまっすぐに転がります。

そして平面を転がる際、オロイドの重心は蛇行運動します。

通常、ボールや円柱が転がるときには、その重心は変化せず、進行方向に向かって直線運動しています。

オロイドの重心は進行方向に向かって蛇行運動
オロイドの重心は進行方向に向かって蛇行運動 / Credit:Matter Collection(Kickstarter)_The Mega Oloid: Geometric perfection into a colossal artwork(2022)

しかし転がるオロイドの重心は一定ではありません。転がりながら左右に絶えず変化するのです。

またオロイドが平坦な地面を転がるとき、オロイドの全ての表面が地面(転がる平面)に触れるという特徴があります。

下の動画では、その様子が視覚的に再現されています。

それゆえ、オロイドが接した面を塗りつぶしていけば、簡単にオロイドの展開図がつくれます

実際にネット上では、オロイドの展開図がいくつもシェアされているほど。

オロイドの展開図
オロイドの展開図 / Credit:Thinkingarena(Wikipedia)_Oloid

紙に印刷して切り取り、組み立てるなら、簡単にオロイドを再現できるでしょう。

思考力を刺激する不思議なおもちゃとして、子供に組み立ててもらえるかもしれませんね。

もちろん、大人にとってもオロイドは魅力的なオブジェクトです。

マターコレクション社のオロイド。左からアルミニウム合金、ステンレス銅、真ちゅう
マターコレクション社のオロイド。左からアルミニウム合金、ステンレス銅、真ちゅう / Credit:Matter Collection(Kickstarter)_The Mega Oloid: Geometric perfection into a colossal artwork(2022)

例えばマターコレクション社が生産しているオロイドは手のひらサイズであり、アルミニウム合金、ステンレス銅、真ちゅうなどで作られています。