ステーションワゴン系ランドクルーザー”300”シリーズ
ここからは、ランドクルーザー“250”シリーズとランドクルーザー“300”シリーズを比較します。
プラットフォームは同じGA-Fを採用する2台ですが、ボディサイズは“250”シリーズの全長4,925mm×全幅1,980mm×全高1,940~1,980mmに対し、“300”シリーズは全長4,965~4,985mm×全幅1,980~1,990mm×全高1,925mmという数値。
全長は“300”シリーズが全長で40〜60mm長くなっていますが、全高は反対に“250”シリーズのほうが15〜55mm高くなります。
ホイールベースはいずれも2,850mmで、取り回しの良さの目安となる最小回転半径は“250”シリーズが6.0m、“300”シリーズは5.9mとほぼ互角です。
エクステリアのキャビンバックワードプロポーションは、ランドクルーザー共通。
”300”シリーズでは、ラジエーターグリルをヘッドランプとともに高い位置に配置し、前後バンパーの下部も障害物をいなすような造形としたことで、押し出しの強い存在感のあるフロントマスクになっています。
インテリアの水平基調デザインや、使い勝手の良いスイッチ類、フロントおよびセカンドシートに快適温熱シート+ベンチレーションを用意(セカンドシートは上位グレードのみ)するのは“250”シリーズと同様です。
ただし、全体の質感や高級感という点では、ラグジュアリー志向の”300”シリーズに分がある印象で、スーツやジャケット、女性のワンピースでも違和感のない意匠です。
反対に、濡れたマウンテンパーカーや枯れ葉のついたフリースなどは、躊躇するかもしれませんので、そういった志向のかたは”250”シリーズをおすすめします。
エンジンはコンパクトで静粛性に優れるV型6気筒をチョイス
搭載するパワートレインは、2.8L直列4気筒のディーゼルターボと2.7L直列4気筒ガソリンというラインナップの“250”シリーズに対して、“300”シリーズは、3.3Lディーゼルツインターボと3.5LガソリンツインターボともにV型6気筒として、車両全体の質感を高めています。
またスペックも、3.3Lディーゼルツインターボが最高出力227kW(309PS)、最大トルク700Nm、3.5Lガソリンツインターボは最高出力305kW(415PS)、最大トルク650Nmと、“250”シリーズをうわ回っています。
センターデフにトルセンLSDを採用するフルタイム4WDの駆動方式は同じ。トランスミッションは、ディーゼル、ガソリンともに10速AT(Direct Shift-10AT)として、高速走行の燃費向上と、発進加速、オフロード性能をアップしました。
燃費性能(WLTCモード)は、“250”シリーズの2.8Lディーゼルターボが11.0km/L、2.7Lガソリンが7.5km/Lで、“300”シリーズは3.3L ディーゼルターボが9.7km/L、3.5Lガソリンツインターボは7.9km/Lとなり、もっとも燃費性能に優れているのは“250”シリーズの2.8Lディーゼルターボとなっています。
ステアリングは、油圧式のパワーステアリングに電動式の操舵アクチュエーターを組み合わせたもの(AX、GXを除く全車に標準装備)で、低速時の優れた取り回しや悪路走行時のショック低減、ドライバーの操舵力軽減などに貢献します。
安全装備は最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を採用。盗難対策としてスタートスイッチに指紋認証を採用するなどセキュリティ性を高めています。
”250”シリーズに採用された「トヨタチームメイト」は、2025年モデルで搭載されるとのウワサがあります。