残りの政党の内、維新、公明、国民はいずれも上記の有識者会議の報告のラインを了承しているので、自民党が気に食わないなら、これらの党が勢力を伸ばしたら混乱は避けられるということになる。

ただ、維新はことさらにこの問題に熱心だった論客の足立康史氏が党内の内紛で公認を得られないのみならず、刺客を党内から立てられて政界引退に追い込まれたことが痛い。

足立康史氏 同氏HPより

また、国民民主党は立憲民主党との協力に状況によっては傾きかねないことが心配だ。

公明党については、維新が関西で公明党が議席を占めている6つの小選挙区で対抗馬を立てているのが、非常に心配だ。

というのは、皇位継承問題や憲法改正問題については、北側副代表がトップで主導権を取り、その下で弁護士でもある国重徹氏が実務を担当していた。ところが、北側氏は今回で勇退し(後継は大阪16区の山本香苗前参議院議員)、国重氏(大阪5区)は維新が現職の参議院議員の梅村聡氏を対抗馬に立ててきたので苦戦中だ。そして、北側氏が引退、国重氏が落選とか言うことになると党内でも各党間調整でも要を失うことになり酷く心配だ。

国重徹氏・同氏Fbより

あまり全国的には注目されていない戦いではあるが、自民党支持者も全国の皇位継承問題に興味のある方は、国重氏を手を尽くして応援した方がいいのでないかと私は思う。

ともかく、皇位継承問題が皇民の分断を招くのはとんでもないことだから、良識ある人たちにリーダーシップをとってほしいものだ。

日本保守党はどうかといえば、なにしろこの党の二枚看板の方々が書いた『日本国紀』では、神武創業以来、皇室は同じ血統であるのでなく、何度か断絶がありそうだとか、推古天皇の頃以前はきちんとした統一国家が成立していなかったのだろうとかかなり極端に皇室の歴史を否定しているのだから、どのていど期待してよいものやらといったところ。 自民については、安倍元首相の懐刀として活躍していた衛藤晟一氏の引退の穴が埋まるか。また、とりまとめにあたる衆議院議長に誰がなるかが焦点となる。