さらに、1週間以内に5分の復習で記憶がよみがえり、1カ月以内に復習すれば、2〜4分で記憶がよみがえります。
適切なタイミングで学習を行えば、10数分の復習で学んだことが定着するのです。学生であれば、その日の復習、1週間以内の復習、1カ月以内の復習がいかに大切かが分かります。これをしないと悲惨な結末が待っています。同じようにまた最初から学習しなければいけないからです。1カ月後には80%近くの情報を忘れるわけですから。
この法則を踏まえれば、効果的な読書方法が分かります。今日は1ページを読んで、明日は1ページを読み直して2ページまで読みます。明後日は、2ページを読み直して、3ページを読みます。7日目からは、6ページと7ページを読み、1ページも反復復習します。この読み方なら全部を読み終わったときに記憶に定着するはずです。
読んだ本をアウトプットする方法はいくつかあります。本への書き込み、人に話すなどがありますが、さらにステップアップしたいようでしたら、本で読んだ内容をまとまった文字数の記事にまとめ、自分の考えや主張を発信すると効果的でしょう。なお、筆者は、10年以上、読んだ本を記事にすることで記憶に定着させています。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)