世の中には「あれ、どっちだったかな…」とおぼろげに記憶してしまう事象が多々あるが、その正式名称が誕生した「背景」を知ると、思わず納得してしまうもの。賢明なる読者には既知の事実として映ったり、「細かすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなるケースもあるかと思うが…決して少なくない人々が「誤って記憶している事象」の正体について探っていきたい。
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今回取り上げるのは、日本が世界に誇る「自動車メーカー」のロゴマーク、並びに英語表記についてである。
■「マツダ」を英語で書くと…
まず注目したいのが、広島県に本社を置く自動車メーカー「マツダ」に関するアンケート調査の結果。
全国の10〜60代の男女1,000名を対象として「マツダの英語表記」を回答してもらったところ、84.8%が「MAZDA」、15.2%が「MATSUDA」を選択していたのだ。
ヘボン式ローマ字を意識すると「MATSUDA」表記が正しく感じられるが、同社の英語表記は「MAZDA」が正解である。
ちなみに年代別の回答結果を見ると、40〜50代はいずれも9割以上が「MAZDA」表記で正しく認識していた。一方で、10〜20代は正答率が7割未満と、世代によって認知度が微妙に異なる印象を受ける。
そこで今回は、こちらの「特殊な英語表記」の背景をめぐって「マツダ株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。すると「Z」の文字が象徴する、じつに意外なエピソードが明らかになったのだ。