パリ国立オペラ座バレエ、フレデリック・アシュトン「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」。クララ・ムーセーニュ&アントニオ・コンフォルティ。
パリオペラ座バレエの未来のエトワール(と、数年前に初めて彼女の踊り見た時から確信してる)、クララの、今宵は記念すべき初の主演舞台。ほんとは、27日がデビューだったのだけれど配役スケジュール変わって1週間前倒しになった。27日のチケット買っていたのだけれど、ありがたいことに今日も見られることに。一生忘れられない夜になる。
登場直後のヴァリアシオンが、あまりにもかわいらしく素敵で感動する。踊る喜びが頭から指先つま先にまで溢れかえってる。伸びやかでたおやかで、抜群のリズム感。観ていて本当に気持ちいい。両手両足広げてトゥで立つこのヴァリアシオンで大好きなポーズもとことん愛らしく、思わずウルウル。2度とミリアムでリーズを観られないという悲しみを、クララのリーズが癒してくれる。
高い跳躍やぶれない体幹、持ち前の抜群の技術力が存分に花開いた、眩しいほどのきれいな踊り。そこに踊る喜びが満ち溢れ、輝くようなオーラがクララを包んでる。どこにいても彼女に照明が当たっているかのような感じ。まさに、スター。
踊りだけでなく演技も見事。英国センス漂うこの作品は、演技性もとても大切。パントマイムはもちろんごく細かな演技やしぐさも一切手を抜かず、それがまたとても自然で上手で惚れ惚れする。すごい、初めての全幕主役とは思えない・・。
ドロテやミリアムがオペラ座に入った瞬間から未来のエトワール、と皆が感じたように、クララも天賦の才を持っている。もちろん甚大な努力もしているけれど、彼女の大きな魅力である抜群の音楽性や強い体幹から生まれる伸びやかで広がりある優雅な動きなど天性も素晴らしい。神様がくれた才能をきちんと大切に育んでいるクララの、眩しい踊りに感動。
アントニオも頑張った。もちろん技術は、先週リハーサルで見たギヨームと比べられないけれど(最後に、レオノール&ギヨームの写真もちょっとだけあります)、クララ同様踊る喜びに溢れた表現は感じいいし、彼は演技をちゃんとできるところが好き。なかなか上に上がれないのが残念だけれど、これを機にがんばれー。