彼らに古い価値観を語って反論されないからといい気になってべらべら一方的に話し続けるべきではない。多くの場合、彼らが反論しないのは正しいからではなく、対応するだけ時間のムダだと呆れているからだ。

お金を出す

「若い世代から学ばせてもらいたい」そういいながらもしっかり割り勘、これは社会的なマナーとして通すことは難しいと感じる。

国の年代別の貯蓄額を見ればわかるが、統計的に中高年世代の方がお金を持っている。個別の話を持ってこられるとそれは世代間の議論ではなくなり、収集がつかなくなるが、あくまで傾向と統計ではそうだということだ。

加えて年代ごとに同じお金の価値は天地ほど差がある。同じお金でも、世代間で感じられる価値は全く違う。

そう考えると、年上の側にメリットがある場で「支払いは割り勘で」というのは違和感がある。法的な間違いではないが、社会慣習的に正しいとは言えない。仮に会社で一回りほど年の離れた上司に呼ばれ、連れて行かれた食事で「割り勘で」となれば誰に取ってもかなり違和感があるはずだ。

プライドを捨てる

日本では「年上は敬え」という文化があるので、年下に頭を下げて教えを請うというのはプライドが許さないという人も少なくない。

しかし、本来能力や魅力に年齢は関係ない。自分の場合、昔から学校の先輩・後輩の関係が苦手で「なぜたった1年早く生まれただけで、絶対服従を強いられるのか?」というのが理解できなかった。

だが社会に出てビジネスの場に出れば、年齢は関係ない。仕事は実力がすべてだ。相手が何歳だろうとも自分より優れている部分があるなら、それは全力で称賛し、そこから何らかの学びを得る貪欲な姿勢を持つべきであろう。

プライドを持ったまま他者に触れても、無意識にマウントを取ろうとしても、何一つ学びを得られず、さらに周囲からその心理的余裕の無さを見透かされてバカにされるだけだ。しょうもないプライドなどさっさと捨ててしまい、素直に教えを請うのが最適解である。