図3 生産年齢人口の就業率
労働人口=生産年齢人口×就業率と考え、労働人口あたりGDPをみると、図4のようになる。
図4 労働人口あたりGDP
残念ながら労働人口で割っても日本の成長率はG7で最低で、特に2010年代に大きくがった。これは非正規労働者が増えて平均労働時間が減った影響も大きいが、労働時間あたりでも同じく最下位(OECDで27位)である。
世界金融危機で企業が淘汰され、グローバリゼーションが進んだ2010年代に、日銀がゼロ金利でゾンビ企業を延命したため新陳代謝が進まず、量的緩和で大量に供給された資金で大企業の海外直接投資が進んだ。アベノミクスの温情主義は生産性の低下と産業空洞化をまねき、大きな負の遺産を残したのだ。