川に渡された古代の橋の柱であったのか
以上はトラロックのモノリスの簡潔な歴史であるが、多くの謎はいまだに解決されていない。
たとえば、167トンの安山岩の一枚岩はどこにあってどこで彫られたものなのか。これまでこの岩の採石場は発見されていない。またアステカ人は車輪がついた荷車は持っていなかったいわれているため、一枚岩の巨石をどのように運搬したのだろうか。
モノリスは発見時には倒れた状態であったのだが、なぜ倒れていたのか。あるいは倒れた状態で活用されていたのだろうか。
また彫刻に使用した工具類はどのようなものであったのか。この彫刻はきわめて短期間で急いで作られた形跡があり、その理由もよくわからない。
さらにモノリスの前面がひどく損傷していることも不自然であり、この被害が人為的なものなのか、自然の風化によるものなのかは不明である。
そしてモノリスが川床で発見されたこと、および彫像の巨大な背中や上部の「儀式用」の穴があるなどの奇妙な構造を考えると、トラロックのモノリスは川に渡された古代の橋の柱であったという説が示唆されることになる。
しかしそうであった場合は、当然ながら橋を支えるための複数のモノリスが必要である。しかしテスココ地域では大規模な考古学的発掘調査はまだ行われておらず、同様のモノリスは見つかっていない。とすれば今後調査プロジェクトが始動することがあれば新たな展開が見えてくるのかもしれない。
アメリカ大陸最大の一枚岩の彫像であるこのトラロックのモノリスの謎に新たな動きが見られることがあるのか気にかけておいてもいいのだろう。
提供元・TOCANA
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