「今月中に1000万円を用意しないと、会社が倒産する。家族も養えない。もう生きていてもしょうがない。自殺して生命保険で返済するしかない」

そこで、樺沢さんが「銀行に相談しましたか?」と尋ねたところ、Cさんは「していません」と答えました。今まで自己資金で細々と経営してきたので、銀行からまとまったお金を借りたことがないとのことでした。樺沢さんは銀行と相談することを勧めました。

1週間後、Cさんは別人のような明るい顔で来院します。銀行に相談したところ、家と土地を担保に、1000万円の融資を受けられるようになったのです。Cさんは「月々6万円の返済ですが、それなら何とかなりそうです!」と話しました。

悩みも書き出してみれば、意外と単純で、自分の視野が狭くなっているだけだと気付くものです。この機会に自分自身を客観視する方法を試してみませんか。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)