悩みを抱えているときは、どのように対処したらよいのでしょうか。悩みを解消する上でヒントとなる本を紹介します。
「言語化の魔力 言葉にすれば『悩み』は消える」(樺沢紫苑 著/幻冬舎)
[本書の評価]★★★★(85点)
【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。 ★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点 ★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満 ★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満 ★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満 ★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
樺沢さんは、悩んでいる人の多くは
「つらい」「苦しい」といったネガティブな感情に支配されている 「どうしたらいいか分からない」という閉塞感を抱いている 「どうしようもない」という思考停止の状態に陥っているという3つの特徴があると言います。
こうした状態を解消するために、自分の感情や考えを言語化する方法を紹介しています。具体的には、日記として、その日にあった出来事や感じたことを自由に紙に書き出すというもので、毎日書き続けることで自分の悩みが可視化され、悩みの本質的な原因が分かるようになるとのことです。
ただ、ネガティブな出来事だけを書き続けると、思考がネガティブになる可能性があります。そこで、樺沢さんはもう1つの方法として、「3行ポジティブ日記」を勧めています。これは、就寝前にその日にあった楽しかった出来事を3つ思い出し、それぞれ1行ずつ書くというシンプルな取り組みです。
「悩み」で視野が狭くなる悩みを抱えたまま、生活を続けるとどうなるのでしょうか。「言語化の魔力」では、家族で小さな会社を経営している50代男性のCさんが登場します。彼は、仕事の失敗で「1000万円」の借金を背負って精神を病み、樺沢さんの元を訪れました。その際、次のように話したそうです。