10錠で7〜8万円(医療保険の自己負担は約1万5千円)です。「ばかに高いな」と思いつつ、「飲んで治るならいいや」と、飲み始めたのに全く効かない。厚労省「7錠」といっているのに、どういうわけか、この耳鼻科医は「10錠」(予備かな?)買わせたのも不思議です。
どんどん重症化(急性肺炎化)し、服用開始から2〜3日後に重態となり、救急車で大きな病院に搬送です。飲み残しを取り出し、ラベルをみると、確かに「ゾコーバ」という薬名です。国内発の経口治療薬として、ニュースになりました。
私の場合は、感染してから3〜4日後に発症(高熱、声がでない、急性肺炎)しました。ネットで調べると、「発症後、3日以内に投与されると、症状が改善する」とあります。その範囲に入っていますから、この薬は効くはずです。
ブログで「コロナ闘病記=重症化、急性肺炎、救急車で緊急入院、2週間」(6月2日)を書きました。さらに「肺損傷で酸素不足、せん妄、声がでない」(3日)、「慢性の誤嚥性肺炎が重症化の引き金か」(6日)のほか、肺の機能が回復するまで2か月間も自宅で酸素ボンベを使いながら療養したことなど、計4回の闘病記を掲載しました。
ブログを読んだ専門家とみられる方2人から「ゾコーバは重症化しやすい高齢者にはむかない。医師の処方が間違っている。別の薬(確かラゲリオ、パキロビット=ファイザー製)がよい」というコメントが来ました。結論は、治療薬が間違っていたうえ、厚労省(中医協)の判定では薬そのものが「効かない薬」になりました。ひどい話です。
ネットで検索すると、「発症から3日以内に投与された場合、発熱、咳、息つまり、喉の痛みなどが1日、早く治る」「コロナウイルスが作られるのに必要な酵素系の働きを邪魔し、ウイルスが体内で増えるのを抑制する」などの説明が掲載されています。「なんだ、効いたとしても1日、早く治る」とはなんだ。
ゾコーバについて、22年6月の審査で「有意な結果を示すことに失敗し、承認見送り、追加検査へ」という情報がネットでみつかりました。コロナ禍なので緊急承認されたのは22年11月、効果が疑わしいので再評価することになったのが23年3月、最低ランクの評価(効かない)が発表されたのが10月9日です。いかにも慌ただしい薬務行政です。しかも効果があったとしても、治癒(通常7-8日)が1日短縮するだけです。