生成AIにお願いできることは2パターンある
ーーー自分の得意なことは自分でやって、苦手なことはChatGPTなどの生成AIにお願いするのがよいのでしょうか。
生成AIにお願いできることは2種類あります。
まずは、得意なことでも自分じゃなくてもできるようなこと、時間がかかって面倒な作業やマニュアル化できるような作業といった面倒なことをカットしていく方向性ですね。
そして、(もう1つは)自分がやりたい、注力したい作業に集中しつつ、それをもっとブラッシュアップしていくためのアイデアを出してもらう作業です。これは自分の作業にアドオンしていく方向性です。
たとえば、私は本を書くことがあるのですが、文章を書くのはほとんど自分でやっています。それは自分が好きなことだし、まだ生成AIよりは得意かなと思っているからなのですが、書いていて言い回しに迷ったら、もっとより良くする方法はないかなと生成AIに相談することがあります。
面倒なことをカットする、自分の作業にアドオンしていく、この2つをうまく組み合わせるといいかなと思います。
ーーー若手ビジネスパーソンに向けて、業務効率化のため仕事で取捨選択すべきポイントを教えてください。
AIの分野だと発展が速すぎるのでなんとも言えなくて。別の観点で言うと、自分が好きなことや得意なことを大事にしていくのがいいんじゃないかと思っています。
将棋や囲碁は、今や全然AIの方が強くなっています。それでも人間って将棋とかをやり続けて、多くの人に感動を与えていると思います。
なので、AIと効率で勝負するのではなく、人間はAIと関係なく、それぞれが夢中になれるものを見つけて追究していくのが重要なのかなと。そして、AIを活用してもっとよりよくする「アドオン」をしていくといいのではないでしょうか。
インタビュー後編では、業務効率化で使えるChatGPT以外でおすすめの生成AIやサイトなどをお聞きしました。
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インタビュイープロフィール
からあげ
東京大学松尾研究室/株式会社松尾研究所に所属のデータサイエンティスト。『人気ブロガーからあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室』『Jetson Nano超入門』を執筆。『ラズパイマガジン』『日経Linux』など多数の商業誌・Webメディアへも記事を寄稿。
個人としてモノづくりを楽しむメイカーとして「Ogaki Mini Maker Faire」をはじめとした複数のメイカー系イベントに出展。好きな食べ物は、からあげ。
ブログ:「karaage.」
X(旧Twitter):@karaage0703