同様の結果は豪ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)による2023年の研究でも報告されています(RMIT, 2023)。

ここではアメリカ在住の896名のフルタイムワーカーを対象とし、先と同様の調査を行いました。

その結果、勤務時間外に仕事上のメールに応対することが多かった人ほど、慢性的なストレスレベルが高く、うつ症状や緊張性頭痛、不眠症、疲労感、集中力や判断力の低下が起きやすくなっていることが示されたのです。

以上の研究は、プライベートの時間に仕事の対応をすることがいかに健康への害悪となりやすいかを明らかにしています。

また勤務時間外の仕事対応で心身が疲労することは、その本人の生活の質を下げるだけではなく、会社全体の生産性の低下にもつながることを指し示すものです。

現代のテクノロジー社会では、プライベート時間に仕事の連絡を受ける機会が間違いなく増えています。

従業員の健康と会社の利益を守るためにも、私生活と仕事の境界線を明確に分けることは重要なようです。

気軽にいつでも連絡を取れるような時代になったからこそ、会社は「退勤した社員に仕事のメールをしない」などのルール作りをきちんと行っていくことが大切になるでしょう。

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参考文献

Responding to work emails after hours contributes to burnout, hostility
https://theconversation.com/responding-to-work-emails-after-hours-contributes-to-burnout-hostility-229461

Study calls time on stressful out-of-hours intrusions
https://www.rmit.edu.au/news/all-news/2023/mar/out-of-hours