実際の鼠小僧は、極悪人

鼠小僧といえば、武家屋敷だけに泥棒に入り、人を殺さずお金だけを盗んで、そしてそのお金は貧乏人の家に投げ込むという庶民の味方のイメージが強いかもしれません。しかし実際の鼠小僧はそんな良い人間ではなく、極悪人だったと言われています。

生まれつきの博打好きだった鼠小僧は20代後半で親に勘当されてからは、泥棒として10年以上にさまざまな屋敷に潜り込み、1万両ものお金を盗んでいますが、そのお金はすべて博打や酒、女に使っていて、庶民には一切配っていなかったそうです。ただ、10年以上捕まることがなかったため、伝説の泥棒として言い伝えられてはいました。その伝説に貧乏だった庶民の願望が乗っかったことで、鼠小僧はお金を配っていたという噂が広がったようです。

しかし、そんな鼠小僧も36歳のときに捕まり、市中引き回しのうえに処刑されてしまいました。もしかしたら、鼠小僧が金持ちの家から盗んでくれるということが庶民にとって爽快だったため、ヒーローのように扱われていたのかもしれません。そう考えるとたとえ極悪人の鼠小僧であったとしても、この処刑は残念な話だったことでしょう。

徳島県に電車は走っていない

日本全国を網羅している鉄道。モノレールが走る沖縄県を除いた46都道府県にはJRがすべて通っていますし、大手をはじめとする私鉄も多くの地域をカバーしています。しかし、これが「電車」となると実は47都道府県の中に唯一走っていないところがあります。それが徳島県です。でも、徳島県にもJRは通っているし、鉄道が走っているではないかと思われるかもしれませんが、実は徳島で走っているのは電車ではなく「汽車」、正しくは「気動車」なのです。

電車を走らせるには、線路の上に電線を架ける必要があり、多くの都道府県は電線を架ける工事を行って汽車から電車へ移行していきました。しかし徳島県だけ電線を架ける工事が行われず、未だに汽車が走っているわけです。

なぜ徳島県だけ工事が行われなかったかというと、徳島を走るJRの高徳線のトンネルが汽車が通れる最低限のスペースしかなく、電線を通すのが不可能だったからです。もし電線を通す場合は天井の拡張などの大規模な工事を行う必要があり、多大な費用もかかるため、財政難のJR四国にとって非常に厳しいようです。

ただ、以前から四国に新幹線が走るという計画が存在しているため、それが現実になると、47都道府県すべてに電車が走るということになるでしょう。

掲載日時 2024/1/12 18:00
タグ 聞くトリビア 大橋俊夫

提供元・QUIZ BANG

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