深海には鉄に覆われた体を持つ生物がいる

インド洋の中央付近の深海で2001年、奇妙な生物が発見されたことで話題となりました。その名は「ウロコフネタマガイ」という巻き貝の一種で、巻き貝であるにも関わらず鱗があり、その鱗はなんと鉄でできているというものです。

なぜこのような鉄の鱗を身に着けているのか、多くの生物学者が研究を重ね、バクテリアによって鉄が生成されたのではないか、などさまざまな推測がされましたが、最終的に、この生物が生息しているあたりに熱い水が噴き出す場所があり、そこで発生している硫化鉄が鱗を覆うことで、鉄の鱗が出来上がったということがわかりました。箱根大涌谷名物の黒たまごと同じメカニズムです。そんな鱗を持つことで、カニや他の巻き貝といった肉食生物などの攻撃から身を守ることができるというメリットがあり、深海で生息するには非常に適した体質となっています。

ただ、このウロコフネタマガイ、棲家である熱水が噴き出す場所は海底資源が産出できるということから人間により荒らされ、現在は絶滅危惧種に指定されるまで数が減ってきているそうです。今後、このような貴重な生物をいかに守れるかが、われわれ人類にとって大きな課題なのかもしれません。

キスで虫歯がうつる

よくお父さんやお母さんが赤ちゃんに対してかわいさのあまり口にキスをすることがありますが、実はこの行為、注意していなければ大変危険なことでもあると聞くといかがでしょうか。

というのもキスで虫歯がうつるケースがあるからです。生まれたての赤ちゃんの口の中には虫歯菌は存在していません。キスをすることで大人の唾液が赤ちゃんの口の中に入ってしまい、それまで存在しなかった菌が付着して、虫歯の原因となってしまうというわけです。

他にも同じ食器で食べ回したり、同じコップで回し飲みするのも、唾液がうつってしまい危険です。ただ、危険だと思うあまり過度に心配してしまうのは生活の質を下げてしまうことになります。家族である限り、同じ食器を使うことは普通にありえることです。それよりは、赤ちゃんにキスしたり、同じ食器を使ったりした後は、しっかり歯磨きをしたり、こまめに水分を補給するといったアフターケアをすることのほうが大事です。

かわいらしい赤ちゃんの歯を虫歯にしないためにも、大人がしっかり注意してあげましょう。