カヤックキスゲームに適したカヤック
カヤックキスゲームは、基本的にそれほど沖に漕ぎ出す釣りではありません。おかっぱり+α程度の距離で成立するため、スピードや機動力を重視したモデルよりも、幅が広めで安定感のあるカヤックの方が相性が良いといえます。
また、自重が軽いカヤックであれば、砂浜を引っぱっての出艇が苦にならず、釣りを始める前から疲れてしまうことを避けられます。
さらに、足漕ぎカヤックであれば両手がフリーになるため、釣りを楽しむうえで様々なメリットがありますよ。おすすめのカヤックについては、後ほど詳しくご紹介します。
カヤックキスゲームのポイント選びのコツとは?
カヤックキスゲームを楽しめるのはどのようなポイントなのか、安全面と釣果面から見てみましょう。
安全に出艇・着岸できる場所を選ぶ
カヤックキスゲームのフィールドは、なるべく波が「おだやかな」サーフを選びましょう。
その理由は、出艇・着岸時の安全確保のため。サーフエリアは、もともと波が高くなりがちですが、とくに出艇・着岸地点となる波打ち際は、地形変化で急に波が立ち上がることが多いところです。カヤックがバランスをくずしたり、ひっくり返ったりしないために、波打ち際のおだやかさを重視します。
わかりやすい見分け方の一つとして、サーフィンをしている人がいるような海岸は波が高くなりやすいので避けた方が無難ですね。波・風の影響を受けにくい湾内の砂浜や、沖に消波ブロックを設置してある砂浜などが出艇しやすくおすすめです。
また、天気予報サイトなどの波高予想は、沖合での波高であることがほとんどで、波打ち際の波はさらに高くなりやすい点も頭に入れておきましょう。せっかく釣り場に来たものの、波が高くて出艇できないとなると、精神的にかなりのダメージをくらってしまいます。
釣果情報で選ぶ
キスはたくさんの釣り人が狙う人気魚種です。必然的にSNSなどの釣果情報も集まりやすい傾向に。カヤックキスゲームは、おかっぱりとさほど変わらないエリアでの釣りなので、大いに参考になります。
こまめに釣果情報をチェックしておくことで、初場所であっても勝算を上げることができます。
カヤックキスゲームのタックルセッティング
続いて、おすすめのタックルセッティングをご紹介します。
ライトタックルがおすすめ
カヤックキスゲームは、サーフからの投げ釣りのように重たいオモリを使って遠投しなくてよいため、ライトタックルで対応可能。むしろ、アタリがわかりやすく魚の引きも楽しめるので、ライトタックルの使用をおすすめします。
アジ・メバル用のライトゲームロッドであれば、小さなアタリや海底の変化がわかる感度があり、キスの引きも味わえます。もちろん、わざわざ新たにロッドを買う必要はありません。UL〜Lクラスのルアーロッドや、船竿などを持っていればそれで大丈夫です。
ロッドの長さ
普段のカヤックフィッシングでは、取りまわしを重視して6〜6.6フィートのショートロッドを多用しますが、キス釣りの場合はルアー釣りよりも少々仕掛けが長いので、7フィート前後あった方が使いやすいでしょう。
リールとライン
リールとラインも、ロッドに準じてライトな仕様を組みましょう。2000番のリールにPEライン0.6号くらいがバランスが良くおすすめです。
天秤仕掛けと胴付き仕掛け
キス釣りの仕掛けには、天秤仕掛けと胴付き仕掛けがあります。一般的には、天秤仕掛けがメジャーですが、船釣りでは胴付き仕掛けも人気です。
天秤仕掛けは、食い込みが良く向こうアワセでかかりやすいのが特徴。それに対して胴付き仕掛けは、アタリがダイレクトにわかりやすく、積極的にかけていく釣り向きで、根掛かりが少ないメリットもあります。
どちらにしても、水深に応じて底が取れる重さをそろえておく必要があり、3〜10号ほどを準備しておきましょう。
筆者が愛用しているのは、天秤仕掛けのなかでも「海底で立つ」タイプ。海底より少し上を、エサやルアーがふわふわと漂ってくれるため、キスの食いが良いと感じています。
「仕掛け」とはいっても、ラインを結ぶのは1~2か所のみで、ルアー並みの手軽さ。もちろん、キャストしてもライン絡みが少ないという天秤ならではのメリットも備えています。