フリーメイソンとの関連性

 エドワーズ氏はその後も調査を続け、切り裂きジャックが逮捕を免れた真の理由は、彼の兄がフリーメーソンと関係があったからだと確信するようになった。

 2023年2月、エドワーズ氏のもとに何枚かの写真が届いた。そのうちの一枚には、口ひげをたくわえ、おしゃれなスーツに身を包んだ15人の男たちが写っていた。彼らはイギリスに移住してきたユダヤ人移民のために設立されたフリーメーソンのグループ「イスラエル・ロッジ」のメンバーだった。

 その中にコスミンスキーの兄アイザックの姿があった。彼は仕立て屋として成功しており、1870年にロンドンに移住してからは姓をアブラハムズに変えていた。

 フリーメーソンの文書には、「ハイラム・アビフ」という名の「マスター・メイソン」が、秘密を守ろうとしたために、「3人のユダヤ人」に殺害されたという恐ろしい話が記されている。

 この恐ろしい物語は、喉を切り裂いたり、舌を引き抜いたりするなどの残虐な行為を描写した、いくつかのフリーメーソンの誓いの言葉を生み出した。

 エドワーズ氏は、切り裂きジャックが無作為な殺人者ではなく、フリーメーソンの儀式に従って殺人を犯していたという考えに固執している。また、兄のフリーメーソンとのつながりが、ユダヤ人コミュニティへの風当たりを避けるために、警察から彼を守ったと考えている。

 しかし、本当に恐ろしいのは、エドウッズの犯行現場に残された謎のメッセージである。チョークで書かれたそのメッセージには、「ユダヤ人は何の責任も負わない」という不可解な言葉が記されていた。

 そして、「ユダヤ人」という言葉は、フリーメーソンが使うのと同じスペルで書かれていたのだ。

切り裂きジャックの正体が判明!? DNA鑑定で136年の謎が解き明かされる!浮かび上がった容疑者の顔、フリーメイソンとの関連も…
(画像=犯人を逮捕できない無能な警察に対する当時の風刺画ジョン・テニエル – original: Punch, 22nd September 1888, page 134., パブリック・ドメイン, リンクによる,『TOCANA』より 引用)