世界各地に残る古代文明の痕跡の中には、何らかの方法で運ばれた1000トンを超える巨大な石が存在する。

 私たちの祖先は現代技術なしで想像を絶する偉業を成し遂げ、1000トンを超える巨大な石を動かしたのだ。では、彼らはどのようにしてそれを成し遂げたのか、それは純粋な人力だったのだろうか。それとも、一部の学者が示唆するように、失われた技術を用いていたのだろうか。

 多くの古代遺跡を見ると、私たちの祖先は、数トンから数百トン、あるいはそれ以上の重さのある石を使って、驚くべき神殿を建設することに成功している。

 常識的に考えると、車輪や滑車などの技術を持たず、長距離にわたって石を運ぶための必要な設備を持たなかった人々にとって、これらの石は重すぎて動かせなかったはずだ。 奴隷労働と輸送だけでは、これらの偉業をすべて説明することはできないように思える。今回はそんな巨石を5つ紹介する。

『ラムセウム』1000トンの巨像

 エジプトには数多くの驚くべき古代遺跡がある。その中でもラムセウムは最も魅力的な遺跡の一つと言えるだろう。

古代文明が動かしたデカすぎる巨石5選!驚異の偉業は失われた技術を用いていたのか…?
(画像=By Tim Adams – Own work, CC BY 3.0, Link,『TOCANA』より 引用)

 現在では、この壮大な彫像の土台と胴体の一部しか残っていない。専門家たちは、ラムセウムの重量は約1000トンであったと推定している。さらに驚くべきことに、この巨大な石は、アスワンからテーベにある安置場所まで、200キロメートル以上離れた場所から運ばれたと考えられている。ラムセウムは、人類が運んだ最大の石の一つと考えられている。古代エジプト人がどのようにしてそれを成し遂げたのかは深い謎のままである。