乗降性では互角、シートアレンジにそれぞれの個性が見える
乗降性では、N-BOXもスペーシアも体感上、大差はありません。
N-BOXのシートアレンジは、センタータンクレイアウトを活かした、ホンダお馴染みの後席のチップアップ&ダイブダウンが見どころ。
チップアップは子どもの着替えや靴などの履き替え、ベビーカーや観葉植物など背の高い荷物の積載などに重宝しますし、ダイブダウンを使えばフラットな荷室が現れます。
後席は、左右別々に190mmの前後スライドが可能です。
いっぽうスペーシアは、後席に装備されたマルチユースフラップがトピック。シートの上に置いた荷物が前に転がり落ちないように防ぐ荷物ストッパーモード、軽では珍しいオットマンモード、レッグサポートモードの1人3役をこなしてくれます。
こちらの後席も左右独立スライド式で、背もたれはワンタッチでほぼフラットに前倒しが可能。助手席背もたれの完全前倒しも可能で長尺物も積載できます。
このクラス独特のニーズである自転車の積み下ろしは、低床設計のN-BOXが若干有利ですが、スペーシアは荷室の掃き出し口に自転車の前輪を載せることができるガイド線があり、両モデルともに高いレベルでクリアしています。
エンジンの静粛性やCVTを含めた変速マナーは、N-BOXが一枚上手という印象。走行フィールでは、スペーシアよりもフラットライドで、音・振動や抑制も抑制されたN-BOXに軍配が上がります。
気になる先進安全装備などは、同等レベルといえるでしょう。