「脳の成人式は30歳と言ってきました。脳が構造上、『大人になった』という状態になるのは30歳だからです。個人差はありますが、学生時代の脳と30代からの脳とでは脳の働き方が変わります。よく知らないと、若いときの脳の方が、イキイキしていて、脳としてもよく働き、だから物覚えもよかったんだと思ってしまいますよね」(加藤さん)

「しかし、これは間違い。脳の働きから言えば、大人になってからのほうが断然よく働きますし、記憶力、判断力、決断力など、あらゆる面から見ても、“学生脳”より“大人脳”のほうがレベルが上なのです。つまり大人の勉強法があるのです」(同)

大人になってからの勉強につまずいている人がいます。30代を過ぎているならば、過去の栄光は一度忘れ、大人になった今の自分の脳に合う勉強法に切り替えていく必要があります。

脳に備わった”脳力”を信じて、人生の幕を下ろす瞬間まで、脳を成長させていきたいものです。本書は、脳の仕組みについて知りたい人に役立つことでしょう。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)